2011年11月03日
タボーーール(安い方)
毎度お世話になります、オヤジGUNです。
以前、記事にいたしました友人所有のタボールが案の定、修理(チューニング)に入りました。キャバ通いの抑制の意味もあるとの事ですが、まったく迷惑な話です。
正直メンドクサイのですが、いつも世話になってる友人ですし、ブログのネタにもなりそうなのでイヤイヤ引き受けました(友人曰く「イヤよ、イヤよも好きの内」だそうです)。
とりあえず分解ですが、ここでイキナリ問題が…
前オーナーが施したボディと上部レールの(ガタつき対策と思しき)接着によりフィールドストリップが出来ません。
どうやら私に丸投げした理由はこの点であるようです…
「出来るかー!」
と、ちゃぶ台をひっくり返したい気持ちを抑えて観察。どうやら接着には瞬間接着剤を使用している模様。
これなら何とかなりそうです。
早速、マイナスドライバーを隙間にあてがい、ハンマー(私はペンチで)でコンコンコン…
バカみたく大量に塗布されていましたが、パキッと剥がす事が出来ました。
今回の作業で一番の難関がココでした…
オッサンらしくウンチクを言わせて頂くと、強力に接着したいのであればABSには瞬着はダメです。溶剤系の接着剤(模型屋やホームセンターで売ってるセメダイン社製の黄色いヤツ)とかアセトン、MEK(メチルエチルケトン)、トルエン(純トロ)が良いです。
なぜならば、瞬着は引っ張り応力には非常に強いのですが、せん断応力には弱いという性質に対して…
もうやめます。
今回はアセトン無しに剥せたのでラッキーでした(瞬着はアセトンに溶ける)。
こうなればコッチのモノです。セレクタの修理とスプリングの交換が依頼事項でしたが、メカボまでバラしたいと思います。
バラし方ですが、こちらは各著名ブロガーさん達が懇切丁寧に説明していますので省略します(またかよ)。
配線はホットメルトで固定しています。ここは躊躇せず全部剥します。ペリペリとれて気持ちが良い作業です。
噂の樹脂メカボが出てきました。
パッと見、フィラー入り樹脂ですのでグリス(特にオイルがしみ出るタイプ)の多用はヤバそうです。
テフロンコードで引き直しているチューナーを小馬鹿にしたような非常に長い配線…
まあ、いいや。
ここでまたもや問題。
エジェクションカバーを留めているネジが空回り…
ナット代わりのエンザードがバカになっているのでしょう、ネジが外れません。
しかたないのでエジェクションカバーを削ります。メカボは樹脂なのにここはアルミの切削品…意外と手間を強いられました。
このエジェクションポート、結構良い出来です。バレルもシリンダもアルミ製であることからアルミの切削技術は得意なのでしょう(じゃあ、メカボもアルミで作れよな)。
メカボのネジはタッピングではなくナット埋め込みのミリネジです。
中身はどっかで見たことのあるようなテッチンギア。まあ、良いんじゃないでしょうか?
総じて「なかなかよく考えられている」という感想を持ちました。ピニオン調整も出来るし…
前オーナーも心得ているらしくグリスは最低限です。宇宙人の体液も除去されている模様。
軸受けは8mmの金属製。8mmベアリングでも組めとの事でしょうか…
アルミのシリンダはというと、意外と気密性が悪いです。Oリングをマルイ純正にしてもなんか漏れる…仕方ないのでマルイ純正の真鍮製に交換。材質によるものかクリアランスの問題なのかわかりませんが、調子が良くなったので良しとします。
ピストンヘッドのOリングをマルイ製にしたところちょっと太いようで、ピストンヘッドとのクリアランスがパツパツです。穴あきの機能が無くなるような気がしましたが、ノズルがミゾ付きだったので「引けなくなる事は無かろう」と言う判断をしました(解る?)。
ピストンはマルイ純正を踏襲したようなウエイトが入っていました。したがってフツーの「0.9J」スプリングとかをそのまま着けると1Jオーバーしそうなので注意が必要でしょう。ピストンヘッドをカスタムする気はサラサラありません。
コイツはメカボをバラさなくてもスプリング交換が出来るギミックがあるので、計測しながら現物あわせしようと思います。
組上げてとりあえず試射。
スプリングは十分な長さがあるはずですが
「バイン バイン バイン…」
なんかカットされたスプリングのような音。友人はこの音に懸念を抱いたのでしょう。
しかしながらこれは大きなフレームのモナカ構造に由来する物と考えられます。
ステアの
「ボフ ボフ ボフ …」
という発射音はフレームが一体成型&肉厚であるから成せる技。なのでこの音を再現するにはそれこそ接着して防音材でも詰め込まなければなりません。
ちなみに私のマグロ(F2000)も同様なバインバイン音がして防音材(スポンジ等)を詰め込みましたが根本的な解決にはほど遠かった記憶があります(それ以上にケヒャヒャヒャヒャ音がひどかったから)。
バレル周りはそのままにしました。アルミ製のバレルはフルオートでは疑問が残りますが、個人的には嫌いじゃないので(大昔アルミバレルのマルイ製エアコキMP5がやたら良く当たった幸せな思い出から)、そのままにしました。
とりあえずここまでやって後は実際のフィールドで試射を残すのみです。何本かレートの違うスプリングを持ち込む予定です。過去にもこの友人に頼まれて怪しげなスプリングを摘出しており、正体不明なスプリングが多数ありますので、使えそうなヤツを適当に選んで、適当にぶち込んで納品したいと思います。
総評としては、長く使えるような機種では無いし、チューニングの幅も狭いと思います。
しかし…未来銃然としながらも、実銃の設計思想が高いのか非常に扱いやすくゲームでの使い勝手は良さそうです。しかもメカニカルなデザインがなかなかそそります。
ハッキリ言って
カッコイイ
こーゆーのが好きなヒト(オレとか)にはたまらない一品です。プルバップなのにバッテリー前方置きでバランスも良いし、第一、非常に軽いです。ハイエンドモデルではこうは行きません。しかも何でも新品でも14k位で買えるとか…
これならメカボがネジ切れるまで使い倒すというのも手ですし、M4ユーザーにはバックアップとしてもアリだと思います。
ぶっちゃけ
「タボールほしいけど、キワモノに大きな出費はやだな」
というヒトにはオススメです。
ともあれ、また試射してオモシロ事件がありましたら報告したいと思います。
ご閲覧、ありがとうございました。
いつも楽しく拝見しております。
大昔にマルゼンのブラックステアーを使って以来
ブルパップは今ひとつ苦手な私なのですが、
今回の記事を拝読して、俄然タボールに興味が湧きました。
1挺持っててもいいかもですね。
それにしてもオヤジGUNさんの文章って、
独特のリズムがあって
読んでてとても心地よいですね。
私もこういう味のある文章が書けたらなぁ・・
心地良いとは望外のお言葉、ありがとうございます!
やはりUZIの後継はタボールでしょうか。上手く言えませんが、イスラエルの設計思想は”まじめ”な感じがあり、本品でもそれが伝わって来るようです。
プルバップは好き嫌いがありますが、14kなら良いかな?といったカンジです。
今後ともよろしくお願いいたします。